昨年末に東京証券取引所が発表した市場再編によると、現在の1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4市場が22年4月にプライム、スタンダード、グロースの3市場に再編される。最も基準が厳しいプライムは流通株式比率35%以上、流通時価総額100億円以上などの条件が要求されることとなった。
現在の流通株は大株主上位10位以内に該当しない持ち合い分は浮動株とみなされていたが、新たな流通株定義では大株主上位11位以下であっても持ち合い分は固定株として取り扱う事となった。
これによって株主構成次第では流通株式比率の引き上げが難しくなりプライム市場に入れない、または、選択しない発行体も出てくると思われ、結果として、プライム市場の価値が高まり、TOPIXよりもプライム市場指数がベンチマークとして利用されるケースが徐々に増加すると思われます。まあ、現在のTOPIXの構成銘柄数(2171銘柄:2021年1月20日現在)は多すぎだし、もはやパッシブファンドの運用の足かせになっているのは間違いない。
ただし、プライム市場に上場できない(基準を満たせない)銘柄でも、基準を満たすための流通株式比率引き上げに向けたコーポレートアクションによって、再度プライム市場への上場を目指すことにより株価が上昇する可能性もあると思われる。短期売買で稼ぐチャンスが生まれるかも?!
来年春の話だが、すでに発行体はいまから様々な手を打つ準備を考える必要が出てくるので今後、要注目です。